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尿路感染症・性感染症

尿路感染症について

尿路感染症のイメージ画像

尿道から細菌などが入り込んできても、通常は自然に細菌を退治除去し、大事には至りません。しかし、ときには尿路で細菌が増殖し、感染症を引き起こしてしまうことがあります。
尿量が極端に少ない状況、尿が停滞している状況、寝たきりなど活動性が低下しているような身体状況などで尿路感染がおこりやすく、悪化しやすいです。
以下に、尿路感染症の主な症状、主な疾患を載せます。

尿路感染を疑う症状

  • 頻尿
  • 排尿時痛
  • 尿の混濁
  • 発熱
  • 下腹部や外陰部の疼痛
  • 背中の痛み など

尿路感染症の代表疾患

  • 急性膀胱炎
  • 慢性膀胱炎
  • 精巣炎・精巣上体炎
  • 慢性前立腺炎
  • 急性腎盂腎炎 など

主な尿路感染症

急性膀胱炎・慢性膀胱炎

頻尿・排尿後痛・尿混濁などを主症状とする疾患で、女性に多い疾患です。年齢を問わず罹患しますが、若い方に多く見られます。
女性の外陰部にいる細菌が尿道から入って膀胱粘膜に付着、繁殖すると発症します。
通常は菌が入っても、膀胱の感染防御機構が働いて膀胱炎にはなりませんが、ストレス、疲労、風邪をこじらせる、冷え症、尿を我慢する、不潔な性行為などの要因が重なると発症リスクが高まります。
抗菌薬の投与にて治癒しますが、繰り返す場合や、肉眼的血尿をきたす場合もあり、膀胱がんが隠れていることもあります。疑われた時にはすぐに泌尿器科を受診してください。

前立腺炎

前立腺が大腸菌、クラミジア、弱毒性細菌などが原因で炎症を起こした状態です。
全男性の8割が一生に1回はかかる病気といわれ、前立腺炎には急性前立腺炎、慢性前立腺炎、非細菌性慢性前立腺炎、無症候性炎症性前立腺炎の4つに分類されます。
急性前立腺炎の場合は、症状が強く入院加療が必要な場合もあります。頻尿、排尿時の違和感や残尿感、排尿時痛など煩わしい症状をもたらします。完治は難しく、一般的には対症療法が中心となります。

腎盂腎炎

腎盂や腎杯などの組織に炎症を起こす細菌感染症です。膀胱炎が先行することがあり、膀胱の炎症を引き起こした細菌が尿流を逆流して腎盂に至り炎症を引き起こします。発熱や、背部痛などが主症状です。
通常逆流防止機構が働き、腎盂腎炎が起こる背景には尿路結石、慢性感染症、尿路癌、抵抗力の低下した患者様の背景などが考えられます。
抗菌薬による腎盂腎炎の治療とともに精密な検査が必要になりますので、早めに泌尿器科を受診することが大切です。放置すると危険な場合もあります。

性感染症について

性行為により感染する病気の総称で、「性病」とも呼ばれています。
「性病」というと、ひと昔前までは一般の人には関係ない、性風俗の病気というイメージでしたが、現在ではごく普通のカップル間でも広がっています。症状を呈することがない場合もあります。
性行為、特に性風俗店での行為や不特定多数の相手、コンドームを装着しない性行為、あるいはオーラルセックスなどを契機に感染することが多いです。また、放置しても自然治癒することはほとんどありません。
以下に性感染症の主な症状、主な疾患を載せます。気になる方は受診をしてください。

性感染症を疑う症状

  • 排尿時痛
  • 尿道の灼熱感
  • 膿の排出
  • しこりの蝕知
  • かゆみ など

性感染症の代表疾患

  • 淋菌感染症(淋病)
  • 梅毒
  • 性器クラミジア感染症
  • 性器ヘルペスウイルス感染症
  • 尖圭コンジローマ
  • ケジラミ
  • カンジダ
  • HIV感染症(後天性免疫不全症候群、AIDS) など

主な性感染症

淋病

正しくは「淋菌感染症」といいます。
感染者との粘膜接触(オーラルセックスやコンドームなしのセックス)などで感染します。性風俗での感染だけでなく一般男女にも多く広がっているといわれています。
男性では排尿痛や頻尿、尿道からの黄白色の膿の排出などが主症状で、女性はオリモノの増加のみで痛みもなく自覚症状が現れにくいという特徴があります。
感染から自覚症状がでるまでに概ね1~7日程度。症状がでたらすぐに治療をしないと難治化します。
女性は症状がでてきにくいためにパートナーも必ず検査をすることをおすすめします。

クラミジア

日本で最も多い性感染症です。
感染者との粘膜接触(オーラルセックスやコンドームなしのセックス)などで感染します。
男女ともに症状はでにくいのですが、男性のほうが比較的症状が出やすく尿道がむずかゆくなったり白い膿が出たり、 前立腺炎や副睾丸炎をおこして高熱になることもあります。
女性は症状が現れにくいため治療が遅れて卵管炎を起こして不妊になるケースもあります。
感染から自覚症状が出るまで概ね2-3週間ありますので感染源の特定が難しい点が淋菌性感染症との大きな違いです。

梅毒

梅毒トレポネーマという病原体が侵入して感染します。
潜伏期間は3~4週間程度なので血液検査は性交渉があってから3週間後以降に検査をし判定します。
症状がなかなかでない潜在梅毒も多いです。梅毒は治療しなければ、第1期、第2期、第3期・・・と段階的に進行します。

第1期
感染後3週間~3ヶ月を第一期といいます。性器に無痛性のしこりが発生します。
第2期
感染後3ヶ月~3年を第2期といいます。全身にバラ疹という特徴的な赤い発疹が手足の裏から全身に広がります。
第3期
感染後3年~10年を第3期といいます。皮膚や筋肉、骨などにゴムの塊のような腫瘍が発生します。
第4期
感染後10年以上を第4期といいます。この段階まで進行すると内臓や脳、神経や臓器に腫瘍が広がり死亡に至ります。

性器ヘルペス

ヘルペスの病変部(小さな水泡や発疹)と接触することで感染します。口唇ヘルペスが性器に感染することは稀ですが、過去に事例はあります。
性器ヘルペスに感染し、発症すると男性は亀頭部に水泡や発疹。女性は大陰唇に水泡ができて破れて潰瘍になると歩行も困難なほどの激しい痛みといった自覚症状があります。
ヘルペスは一度感染すると完治できない感染症なので発症させないように上手に付き合っていかねばなりません。
胎児は経膣分娩で感染しヘルペス脳症に罹患することもあるので妊婦は注意してください。

尖圭コンジローマ

「コンジローム」と呼ばれることもあります。ヒト・パピローマウイルスが原因の性感染症で男性は亀頭の周りの包皮に先のとがった大小さまざまなイボが多発し、重症になるとカリフラワー状のイボになります。女性は陰唇、膣口にとがった大小さまざまなイボが多数できます。
感染してすぐにイボをつくるわけではなく潜伏期間が1ヶ月~1年と長いので感染源の特定は困難です。
非常に再発性が高く3ヶ月以内に30%は再発をすると言われています。痛みもかゆみもないために放置をしてしまいがちですが、早めの診察をお勧めいたします。

ケジラミ

吸血性昆虫のケジラミが陰毛に卵を産み付け繁殖。成虫が血を吸うので男女ともに症状は発疹などなく寄生部分が痒くなります。
主に性行為で感染をしますが、まれに温泉やプール・サウナなどで感染することがあります。
虫は人体から離れても48時間は生存するので、寝具、シーツ、タオルなどで家族内に広がることもよくあります。

〒648-0072 和歌山県橋本市東家1丁目2-22

0736-33-1011
院長
稲垣 武
医師
稲垣 侑
診療内容
泌尿器科・皮膚科・外科内科
アクセス
橋本市保健福祉センター南隣
休診日:火曜午後、木曜午後、土曜午後、日曜、祝日
診療時間表 日祝
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