小児泌尿器
小児泌尿器科について
お子様によく見られる泌尿器系の病気を診断・治療いたします。
小児領域でよくある悩みとしては、包茎、包皮の炎症、陰のう水腫などの陰嚢部の腫れ、夜尿症(おねしょ)などです。学校検診で指摘されることのある血尿(尿潜血反応)や蛋白尿なども診させてもらいます。
気になる症状が見られた際には、お気軽にご相談ください。
小児泌尿器科で扱う
主な病気・症状
- 包茎
- 包皮炎
- 陰嚢水腫
- 夜尿症 など
包茎
おちんちんの亀頭部分が包皮で覆われたままになっている状態です。
指先で包皮を翻転する(皮をむく)と亀頭が露出する場合は仮性包茎であり通常は心配ありません。乳幼児にみられる包茎のほとんどは生理的包茎で特に心配いりません。
真性包茎の場合でも成長とともに心配いらない状態になることが多いので、あまり心配せず、様子を見守ってもよいでしょう。
但し、包皮輪が狭いために包皮がむけない真性包茎や亀頭包皮炎を繰り返す場合には手術をお勧めするケースもありますので、まずは泌尿器科を受診し、状態を確認しておくようにしてください。
包皮炎(亀頭包皮炎)
包茎状態に細菌感染が加わり、包皮が赤く腫れたり膿が出てきたりする病気です。
主に抗菌薬での治療を行います。繰り返す場合には包茎の手術を勧める場合もあります。
陰嚢水腫
精巣の周囲の陰嚢内に水が溜まる状態です。陰嚢が膨らんだり、左右の大きさに違いが生じたりします。通常、痛みは伴いません。
あらゆる年齢層でみられますが、小児、特に乳幼児に多い疾患です。
小児の陰嚢水腫は「交通性」が大半です。本来なら閉じてしかるべき腹膜の先が閉じなかったことにより、腹膜と陰嚢の間に交通性が生まれ、腹水が漿膜に溜まってしまいます。通常成長と共に自然に治るので、しばらくは経過を観察します。
ごく稀に手術が必要になることがありますので、まずは泌尿器科を受診し、状態を確認しておくようにしてください。
夜尿症(おねしょ)
幼児期を過ぎても、睡眠中に無意識に排尿してしまう状態のことを夜尿症と呼んでいます。
決して珍しくはなく、小学校入学後にも夜尿症が続いているお子様は、10~20人に1人いると言われています。
頻度は少ないですが、夜尿症の中には、膀胱や腎臓などの先天的な異常が原因となっていることもあります。まずはご相談ください。
泌尿器科的な問診や検査で体に特に異常が認められない場合には、成長と共に膀胱容量も増え、おねしょが気にならなくなることがほとんどです。まずは経過観察することになります。小学校の高学年まで持続するような場合には、短期的な治療を勧める場合もあります。